Gentle Event
寸法
38.6 × 67.8 cm
技法・素材
厚紙に油彩、画家自装・塗装の木製額縁
所蔵
ポンピドゥー・センター、フランス国立近代美術館

Gentle Event

1928年


✦ 見どころ(技法・色彩)

円や半円、直線、三角形といった幾何学的な平面が、平滑な色面として重ね合わされています。最大の特徴は、画家自らが塗装を施した木製のオリジナル額縁です。絵画を厚紙の縁で終わらせず、額縁まで連続してペイントする統合的な美術体験が設計されています。

✦ この絵の舞台

具体的な地理的風景や物理的空間を直接的に再現したものではありません。画家の内面世界における「心の風景」を可視化したものであり、デッサウのバウハウス校舎といった、画家が置かれた物理的・心理的環境と密接に連動した空間構築が行われています。

✦ 時代背景

1928年、カンディンスキーはデッサウのバウハウスで名声の絶頂にありました。しかし、新校長ハンネス・マイヤーが就任し、彼が推し進める実用主義・社会主義的デザインの思想と、カンディンスキーの重視する絵画の神秘主義が静かに衝突し始めていた時期です。

✦ 鑑賞のための問い

絵と額縁の境界線は、どこにあるように見えますか?

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