
- 寸法
- 31.3 x 40.5 cm
- 技法・素材
- ボードに油彩
- 所蔵
- 個人蔵
Anfang (Beginning)
1925年
✦ 見どころ(技法・色彩)
ボードの上に油彩で描かれています。自由で即興的なタッチと、定規で引いたような硬質で冷淡なグリッド、幾何学的な円や矢印が激しくせめぎ合っています。中央からは躍動的なエネルギーを放射する赤、黄、白のラインや三角形が飛び出すように配置され、無限に拡張する空間のダイナミズムを創出しています。
✦ この絵の舞台
特定の地理的空間を描いた舞台は存在しません。神智学や神秘主義に由来する、宇宙と世界の創造プロセスとしての「始まりの光景」が象徴的に展開されています。無の空間に生じた最初の単一の「点」から始まり、幾何学的な運動法則によって下降しながら分化していく宇宙の創世記を表現しています。
✦ 時代背景
1925年初頭、ワイマールのバウハウスは右翼保守派による政治的弾圧のために閉鎖を決定し、4月に完全に幕を閉じました。デッサウでの再出発までの間、カンディンスキーは一時的に絵画制作を中断し、主著『点と線から面へ』の執筆に心血を注ぎました。本作はこの緊迫したインターバルに描かれました。

出典・参考資料
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