
- 寸法
- 49.2 × 49.6 cm
- 技法・素材
- 厚紙に油彩、テンペラ
- 所蔵
- ポンピドゥー・センター/フランス国立近代美術館(パリ)
An Intimate Party
1942年
✦ 見どころ(技法・色彩)
深く美しい青緑色の背景の上に、最晩年の特徴である細胞や海洋生物のような有機的な形と、厳格な幾何学記号が浮遊しています。左上の黄金の円は絶対的な太陽や生命の起源を思わせます。中央の白いアーチの上には、色とりどりのストライプ模様のブロックが祝祭の旗のように飾られています。油彩とテンペラを用い、限られた画材の中で驚くほど鮮やかで精神性の高い色彩空間が構築されています。
✦ この絵の舞台
具体的な物理空間ではなく、画家の精神の内にある「親密な祝祭」が舞台です。第二次世界大戦下のパリで、ナチス・ドイツの占領下という過酷な現実から完全に切り離された、自由で超越的なユートピアが描かれています。暗黒の時代にあって、画家が自らの心の中に築き上げた、生命力と喜びに満ちた内面世界が広がっています。
✦ 時代背景
1942年、第二次世界大戦下のフランス・パリはドイツ軍の占領下にありました。ユダヤ系ロシア人であり前衛芸術家であったカンディンスキーは、常に監視と生命の危機にさらされていました。物資は極端に不足し、高品質なキャンバスや絵の具の入手は不可能な状態でした。彼はパリ郊外のアトリエに引きこもり、手に入りやすい厚紙を切り抜いて支持体とするなど、極限の制約の中で創作を続けました。

出典・参考資料
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