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Yellow-Red-Blue 黄・赤・青

1925年

Yellow-Red-Blue
寸法
128 × 201.5 cm
技法・素材
カンヴァスに油彩
所蔵
ポンピドゥー・センター/フランス国立近代美術館(パリ、フランス)

✦ 見どころ(技法・色彩)

背景の薄い水彩のような絵の具に対し、前景の円や三角形は滑らかで厚みのある油彩で描かれています。線が別の輪郭線を横切るたびに色調が変化する「色彩の転移」が見られます。また、画面に散りばめられた格子模様が、平坦な画面に空間的な歪みと浮遊感を与えています。

✦ この絵の舞台

特定の物理的な風景を描いたものではありません。画家の共感覚と形態心理学に基づき、精神的な小宇宙が描かれています。左側の黄色い四角形は、横から見た人間の頭部やボトル状のプロファイルを示唆しており、見る者の知覚を揺さぶる錯覚視の特性を備えています。

✦ 時代背景

1925年、カンディンスキーが教鞭を執っていたバウハウスは、右翼勢力からの政治的圧迫によりワイマールでの活動を停止し、デッサウへの移転に向けて激しく揺れ動いていました。この不安定な過渡期に、彼は自身の形態理論の体系化を進めていました。

✦ 鑑賞のための問い

左側の黄色い形は、あなたには何に見えますか?

左側には明るい黄色の四角形や直線。
右側には青い円や、複雑に絡み合う黒い曲線が描かれています。
中央には、赤い十字の形が傾いて配置されています。

1925年。
ヴァシリ・カンディンスキーは、美術学校バウハウスで教えていました。
彼が壁画工房の教授として招かれてから、3年が経った頃です。

当時のバウハウスは、激しく揺れ動いていました。
右翼勢力からの政治的な圧迫。
学校はワイマールでの活動を停止します。
そしてデッサウへの移転に向けて、過渡期の混乱の中にありました。

不安定な状況。
しかしカンディンスキーは、自身の理論の体系化を進めました。
彼には、色彩に感情や音楽的な響きが伴うとする「共感覚」がありました。

黄色は、激しく攻撃的。
鋭角的な三角形に対応し、トランペットの甲高い音を想起させます。
青は、内省的で冷たい色。
精神世界へと引き込む円に対応し、オルガンやチェロの重厚な響きを持ちます。
そして赤は、熱意を帯びながらも制御された移行役。
教会の鐘やアルト歌手の声に例えられました。

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