Study of Two Bedouins 2人のベドウィンへの習作
1905年

- 寸法
- 46.7 × 39.1 cm
- 技法・素材
- キャンバスに油彩
- 所蔵
- シカゴ美術館
✦ 見どころ(技法・色彩)
過酷な砂漠の光と影の下で繰り広げられる、衣装の皺の重なりが、彫刻のように捉えられています。色彩は意図的に抑制され、砂漠の砂埃を連想させるベージュや茶色、黄褐色などのアースカラーがベースとなっています。鮮やかな色彩のコントラストを抑えることで、ドキュメンタリーのようなリアリズムと、ベドウィンたちが漂わせる寡黙な威厳が見事に表現されています。
✦ この絵の舞台
中東(シリア、パレスチナ、または現在のヨルダン川東岸地域など)の過酷な乾燥地帯に設営された、遊牧アラブ民族「ベドウィン」のキャンプです。伝統的な頭巾(カフィーヤ)と、全身を包み込む粗末なウール製の外套(バーヌース)を身にまとった2人の男性が、乾いた黄褐色の砂漠を思わせる背景の前で、親密に会話を交わしている様子が捉えられています。
✦ 時代背景
1905年から1906年にかけて、サージェントは社交界の依頼肖像画制作から完全に決別する道を探っていました。彼は新規委託を断り、ボストン公立図書館の巨大な壁画『宗教の勝利』の制作のため、中東地域への大規模な取材旅行へ向かいます。旧約聖書に登場する預言者やヘブライの民の真に迫る容貌を追求するため、辺境で暮らすベドウィンたちを詳細に写生しました。
乾いた黄褐色の砂漠を思わせる背景。
頭巾とウール製の外套を身にまとった2人の男性が、親密に言葉を交わしています。
描いたのはジョン・シンガー・サージェント。
1905年から1906年頃のことでした。
当時、彼は英米の社交界で肖像画家として頂点にいました。
しかし、彼はその仕事から完全に決別する道を探っていました。
新規の依頼を徹底して断ります。
そして、中東への大規模な取材旅行へと身を投じたのです。
目的がありました。
ボストン公立図書館の巨大な壁画『宗教の勝利』を描くためです。
旧約聖書に登場する預言者たちの真に迫る姿を求めて、彼は中東の辺境へ向かい、遊牧民族を詳細に写生しました。
この絵は、壁画の登場人物たちを正確に描き出すための現地での習作です。
この絵を手に入れたのは、チャールズ・ディアリング。
サージェントの最も古い親友です。
二人の出会いは1876年。
サージェントが20歳の時でした。
当時、ディアリングは海軍の若い士官でした。
後に実業家として成功した彼は、生涯にわたって友人の絵を集め続けます。
公式な肖像画だけではありません。
画家がしがらみから逃れ、純粋な探求のために描いた個人的な習作も。
この絵も、彼が画家から直接手に入れたものです。
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出典・参考資料
ほかの画家
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