Album of Sketches by Katsushika Hokusai and His Disciples Pl.46 (19th century) 北斎及門流画帖 第46図

江戸時代
Album of Sketches by Katsushika Hokusai and His Disciples Pl.46 (19th century)
寸法
39.1 × 27.1 cm
技法・素材
紙本墨画淡彩
所蔵
メトロポリタン美術館

江戸時代後期に活躍した、日本を代表する浮世絵師。 現在の東京都墨田区にあたる地域で生まれ育ち、生涯において90回以上もの引っ越しを繰り返したという型破りな逸話が…

✦ 見どころ(技法・色彩)

この絵は、木版画の原画となる「版下絵」、あるいは弟子たちのための手本として描かれた肉筆画です。墨の濃淡と淡い色彩を用いて、直接紙に描かれています。最大の見どころは、彫師が板木に彫りやすいように計算された、一分のブレもない力強い筆線です。完成した版画では失われてしまう、絵師の筆圧の強弱や生々しい息遣いを、紙の上の墨の軌跡から直接感じ取ることができます。

✦ この絵の舞台

赤い太陽を背景に、3羽の鶴が空を舞い、右下には松の枝が描かれています。鶴と松、そして日の出を思わせる太陽は、日本の伝統的な吉祥(おめでたい)モチーフです。特定の現実の風景というよりも、新年や祝い事の際に好まれる、象徴的で理想化された情景が画面上に構成されています。

✦ 時代背景

この絵が描かれた19世紀の江戸時代後期は、出版文化が爛熟し、庶民の間で絵入りの小説や名所案内が爆発的な人気を集めていました。一方で、天保の改革など幕府による厳しい出版統制や奢侈禁止令が敷かれた時代でもあります。絵師たちは検閲を避けつつ、花鳥画や自然観察、あるいは職人の技術を伝える「絵手本」を通じて、人々の知的好奇心を満たす洗練された表現を追求していました。

✦ 鑑賞のための問い

あなたが彫師だとしたら、この絵のどの線を一番彫るのが難しいと感じますか?

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