Alma Parens アルマ・パレンス(祖国)
1883年

- 寸法
- 230.5 x 139.7 cm
- 技法・素材
- キャンバスに油彩
- 所蔵
- 個人蔵
✦ 見どころ(技法・色彩)
完璧なデッサン力による人体の美化が見どころです。古代の彫刻を思わせる母の堂々たる身体と、動的なポーズを取りながらも三角形の安定した構図に収まる9人の幼児たちが描かれています。独自の滑らかな筆跡によって陶器のような輝きを与えられた子供たちの白い肌は、背景のくすんだ土色の風景と対比されることで、その純真無垢な存在感が劇的に際立っています。
✦ この絵の舞台
遥か地平線まで広がる牧歌的で広大な大地が描かれています。中央に据えられた巨大な石の玉座の後方には、低く垂れ込める雲に覆われた空が広がり、地上の静けさと対比されています。ここは実在の風景ではなく、古代ローマの叙事詩に語られる、あらゆる生命を育む豊かな「祖国」そのものを視覚化した寓意的な空間です。
✦ 時代背景
1883年のフランスは、普仏戦争での惨敗とパリ・コミューンの内乱という国家的トラウマを克服しようともがいていた第三共和政の初期にあたります。ドイツに対する復讐心を抱える中、国の最優先課題は国力の回復と、深刻な人口減少への対策でした。多産と健全な人口増加によって国威発揚を促すという、国家の強いイデオロギーが存在した時代です。

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出典・参考資料
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