Dissonanz 不協和音

1900年

神話ミュンヘン分離派
Dissonanz
寸法
46.0 × 36.0 cm
技法・素材
厚紙に油彩
所蔵
個人蔵

✦ 見どころ(技法・色彩)

厚紙に油彩で描かれた本作は、ファウヌスの肌を照らす強いハイライトが特徴的です。この光の表現によって、幼いファウヌスが笛を吹く不器用な動作や、年長のファウヌスが耳を塞ぐ苦悶の表情が、まるで彫刻のように立体的に浮かび上がっています。彩度を抑えた色調の中で、神話の登場人物たちのユーモラスなやり取りが鮮やかに描き出されています。

✦ この絵の舞台

ギリシャ神話に由来する、人間の文明社会から遠く離れた原始の自然環境が舞台です。画面には青い空と緑の草地が広がり、社会の規範や道徳から逸脱した野性的で無垢な生命状態を象徴する2人のファウヌス(半獣半人の森の神)が描かれています。特定の景観ではなく、神話的アルカディアの牧歌的ユーモアを借りた架空の風景です。

✦ 時代背景

1900年頃のバイエルン王国ミュンヘンは、ルイトポルト摂政の寛容な統治のもと、芸術の都として黄金期の極みにありました。シュトゥックは保守的な体制に対抗し、1892年に設立された「ミュンヘン分離派」の中心的指導者として君臨していました。また、美術アカデミーの教授として、後の前衛芸術を担う若者たちを育成していた時代でもあります。

✦ 鑑賞のための問い

幼いファウヌスが吹く笛からは、どんな不協和音が聞こえてくると思いますか?

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