Nocturne: Blue and Silver – Chelsea ノクターン:青と銀―チェルシー
1871年
ジャポニスム夜景

画像: Wikimedia Commons / Public Domain
- 寸法
- 縦 50.2 cm × 横 60.8 cm
- 技法・素材
- 薄いハードウッド材パネル(マホガニー等)に油彩
- 所蔵
- テート・ブリテン
絵画から物語性や道徳的教訓を完全に排除し、色彩の純粋なハーモニー(調和)のみによって鑑賞者の情感を揺さぶる視覚的な美を創り出すこと。
✦ 見どころ(技法・色彩)
画面左端から右端まで一気に水平に引き伸ばされた「リボン状の筆致」が、テムズ川のゆらめく水流を表現しています。また、パネルの左右短辺の側縁には、絵の具が乾く前に画家が素手で持ち上げた際に付着した指紋が残されています。額縁には日本の「青海波」文様が描かれ、絵画空間の拡張が試みられています。
✦ この絵の舞台
イギリス・ロンドンのテムズ川周辺。1870年代初頭、製材所や工場が立ち並ぶ産業的景観の中、日没後の「薄暮」から「月夜」へと移り変わる静寂の時間帯が描かれています。対岸に見える四角い塔はチェルシー旧教会の時計塔とされています。
✦ 時代背景
1870年代のロンドンは世界最大級の工業都市であり、石炭による大気汚染(スモッグ)が深刻でした。美術界では、物語性や道徳的教訓を重んじるヴィクトリア朝の伝統から、視覚的な美そのものを至上とする「唯美主義」への転換期であり、また日本美術への傾倒(ジャポニスム)が席巻していました。

お気に入りの絵画を保存しよう
名画と名曲の物語を、「あなたのための美術館」で無料で読む
おすすめの絵画
出典・参考資料
ほかの画家
内容に誤りがある場合は こちらからご報告ください
このサイトは reCAPTCHA によって保護されており、Google のプライバシーポリシーと利用規約が適用されます。



















