Maternité
1937年
抵抗

✦ 見どころ(技法・色彩)
女性の顔は、いくつもの面が組み合わさったように角張って表現されています。これは、対象を幾何学的な面に分解して再構成するキュビスムの手法を取り入れたものです。ゴンサレスは彫刻において鉄板を切り抜き、曲げて空間を構成しましたが、平面作品においても同様に、立体的なボリュームを鋭利な面へと解体し、再構築する試みを行っています。
✦ この絵の舞台
ゴンサレスが描く「母性」のテーマの背景には、カタルーニャ地方のキリスト教聖地であるモンセラートの山々と、そこに生きる農村社会があります。描かれている女性は、大地に根ざして生きる伝統的なカタルーニャの農婦の姿を投影したものであり、ファシズムの脅威にさらされた祖国スペインの不屈の精神を象徴する舞台設定となっています。
✦ 時代背景
1930年代後半、スペイン内戦の激化により、祖国はファシズムの脅威に覆われていました。1937年のパリ万国博覧会では、ピカソの『ゲルニカ』とともにゴンサレスの母子像が展示され、民主主義への支援を呼びかけました。その後の第二次世界大戦とナチス占領下において、彼は鉄素材を奪われ、家族とも離散する過酷な状況に置かれました。

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出典・参考資料
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