Album of Sketches by Katsushika Hokusai and His Disciples Pl.34 (19th century) 北斎及門人画稿帖 第34図

江戸時代
Album of Sketches by Katsushika Hokusai and His Disciples Pl.34 (19th century)
寸法
39.4 × 26.7 cm
技法・素材
紙本墨画淡彩
所蔵
メトロポリタン美術館

江戸時代後期に活躍した、日本を代表する浮世絵師。 現在の東京都墨田区にあたる地域で生まれ育ち、生涯において90回以上もの引っ越しを繰り返したという型破りな逸話が…

✦ 見どころ(技法・色彩)

鳥の羽毛は極細の均一な線で描かれ、植物の枝には筆の圧力を変えた力強い線が用いられています。色彩は、水で極めて薄く溶いた代赭や朱などの天然顔料をグラデーションのように施す「淡彩」の技法が使われています。紙の白い余白を光や空気感として活かし、平面的でありながら高い立体感と生命感を生み出しています。

✦ この絵の舞台

実在する特定の観光地や名所ではなく、江戸近郊(隅田川周辺や本所・深川の武家屋敷の庭、農村など)の日常的な自然環境が背景となっています。江戸後期、都市化が進む一方で、人々は園芸や虫聴きを深く愛しました。都市と地続きにある身近な自然を、北斎独自の透徹した眼差しで切り取った情景です。

✦ 時代背景

19世紀前半から中期の江戸時代後期。1840年代の天保の改革により、華美な美人画や役者絵が厳しく取り締まられました。この政治的抑圧の中、浮世絵師たちは検閲を潜り抜けやすい花鳥画や動植物の写生へと表現の主軸を移します。また、博物学(本草学)が隆盛を極め、対象の生態的な真実を捉える写生が重視された時代でもありました。

✦ 鑑賞のための問い

小鳥の視線の先には、一体何があると思いますか?

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