Les deux acrobates 二人のアクロバット
1918年

- 寸法
- 89.3 x 58.3 cm
- 技法・素材
- キャンバスに油彩
- 所蔵
- 個人蔵
✦ 見どころ(技法・色彩)
人物の腕や胴体を円筒形の金属パイプのように描く「チュービズム」の極致が示されています。鮮やかな原色とグレーや黒の面が鋭く対比され、サーカスの看板や構造物のなかに肉体の断片(耳、指、頬の曲線など)が重ね合わされることで、強烈な視覚的リズムが生み出されています。
✦ この絵の舞台
この絵の舞台は、パリのモンマルトル地区に実在した伝説的なサーカス団「シルク・メドラノ」です。多くの前衛芸術家たちが熱心に通い詰めたこの場所は、レジェにとって単なる余暇の場ではなく、光、色彩、運動が交錯する非日常の空間でした。近代都市特有のスピード感とダイナミズムを具現化する舞台として描かれています。
✦ 時代背景
1918年は、第一次世界大戦が終結に向かう時期です。レジェ自身も前線で毒ガスによる重傷を負い、この年に除隊しました。戦禍からの復員を果たした彼は、戦前の純粋な抽象表現から離れ、大衆の日常的な生命力と社会復興への楽観主義を表明するようになります。
円筒形の金属パイプのような腕や胴体が、重力に逆らうように垂直に伸びています。
赤、青、黄の鮮やかな色彩。
それらが、くすんだグレーや黒の幾何学的な面と鋭くぶつかり合います。
画面全体から、強烈なリズムが響いてくるようです。
1918年。
この年、フェルナン・レジェは人生の大きな転換点を迎えていました。
1914年に第一次世界大戦が勃発。
彼は工兵部隊の土木作業員、そして担架搬送兵として最前線へ送られます。
そこで彼が直面したのは、凄惨な破壊と、兵器という冷徹な金属機械でした。
1916年、ヴェルダン戦線で毒ガス兵器の被害に遭い、重傷を負って入院。
生死の境を彷徨った末、1918年にようやく軍を除隊されます。
- この作品は 前衛の開拓者 の「あなたのための6作品」に入っています → 見る
この続き:約474文字

この物語の結末を含む、すべての記事が読み放題
- 52本
ストーリー記事週1〜2本更新
週末の夜、一杯のコーヒーと楽しむ『絵画×名曲の物語』アーカイブ
- 362点
解説つき絵画毎日ふえています
『見るだけ』から『読み解く』へ。巨匠たちの筆跡と狂気に触れる名画アーカイブ
- 45曲
名曲ライブラリー毎日ふえています
知ってから聴くと、耳に届く音が変わる。BGMを一生モノのアートに変える名曲解説
マイノート機能無制限
読むたびに、あなただけの感性が蓄積されていく『デジタル美術手帳』
既にアカウントをお持ちの方は ログイン
おすすめの絵画
出典・参考資料
ほかの画家
内容に誤りがある場合は こちらからご報告ください
このサイトは reCAPTCHA によって保護されており、Google のプライバシーポリシーと利用規約が適用されます。



















