Cassandra カッサンドラ
1898年
戦争

- 寸法
- 高さ 1240 mm × 幅 738 mm × 奥行 90 mm
- 技法・素材
- キャンバスに油彩
- 所蔵
- デ・モーガン財団
✦ 見どころ(技法・色彩)
背景に立ち上るトロイアを焼き尽くす炎のオレンジ色と黒が、画面の支配的なムードを形成しています。カッサンドラは両手で自分の金髪を引きむしる激しいジェスチャーで描かれ、古典的な美しさを保ちながらも極限状態における精神的苦痛をありのままに捉えています。
✦ この絵の舞台
ギリシャ軍の木馬による奇襲によって一夜にして炎上し、黒煙と火柱に包まれるトロイアの城砦都市が舞台です。画面の左後方には巨大な木馬のシルエットが影のようにそびえ立ち、足元には凄惨な落城の殺戮を暗示する深紅のバラが散らばっています。
✦ 時代背景
1890年代後半のヨーロッパ社会は、帝国主義的な軍拡競争が激化し、まもなく勃発する第二次ボーア戦争などの暗い予兆に包まれていました。女性が男性の政治的闘争の道具にされることへの批判的な態度も、当時のフェミニズム活動の背景にありました。

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