Flora フローラ

1894年

Flora
寸法
1990 × 880 mm
技法・素材
キャンバスに油彩
所蔵
デ・モーガン財団

✦ 見どころ(技法・色彩)

ルネサンスの古典技法を取り入れ、絵画層の下にあらかじめ施された金箔が上層の透明な油彩を透過し、独特の発光的な輝きを放つ手法が採用されています。足元の花々や、ビワの茂みにいるズアオアトリなどの鳥類は、完璧な自然主義的観察に基づいて極めて詳細に描き込まれています。

✦ この絵の舞台

本作の舞台は、春のトスカーナの豊かな自然景観です。女神フローラの後方には、春に実をつけるビワの木がそびえ立っています。これは、当時イーヴリンが毎冬から春にかけて滞在していたフィレンツェのヴィラ周辺の庭園から忠実に写生されたものです。

✦ 時代背景

1890年から1914年まで、デ・モーガン夫妻は夫の呼吸器系の病気に配慮し、毎年の冬をイタリアのフィレンツェで過ごしました。当時、ヴィクトリア朝の唯美主義者たちの間ではボッティチェリの再評価が急速に進んでおり、本作はその最高峰のイギリス的解釈として制作されました。

✦ 鑑賞のための問い

あなたがこの絵の前に立ったら、最初に花と鳥、どちらに目を奪われますか?

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