Mont Sainte-Victoire Seen from Les Lauves サント=ヴィクトワール山(レ・ローヴから)
1904年
ポスト印象派

画像: Wikimedia Commons / Public Domain
- 寸法
- 59.9 × 72.2 cm
- 技法・素材
- 油彩・カンヴァス
- 所蔵
- バーゼル市立美術館
刻一刻と変化する光ではなく、強い陽光の下で露わになる「自然の永続的構造」を画面上に定着させ、自身の感覚を実現すること。
✦ 見どころ(技法・色彩)
画面全体を覆う「構築的筆触(パッチ)」と呼ばれる規則的な斜めの筆致に注目してください。空の青色が手前の樹木に侵入し、大地の暖色が空に滲み出る「色彩の相互侵入」により、遠近法が解体されています。また、あえて塗り残されたカンヴァスの白い地塗りが、プロヴァンスの強烈な陽光を内側から発光させる効果を生んでいます。
✦ この絵の舞台
フランス南部プロヴァンス地方のエクス=アン=プロヴァンス市街北部に位置するレ・ローヴの丘。当時、喧騒から離れた静かな果樹園や農地が広がる一方で、鉄道の高架橋が建設されるなど近代化の波も同居していました。南東方向にサント=ヴィクトワール山とル・ヴァルクロス平野を一望できます。
✦ 時代背景
20世紀初頭、写真や初期映画の登場により、現実を正確に記録する役割をカメラが担うようになった時代。画家たちは「目に見える現実の模倣」から離れ、絵画固有の平面上にいかに自律的な視覚構造を構築するかという課題に直面していました。

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出典・参考資料
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