Der Jüngling

1917年

記憶理想郷第一次世界大戦抵抗

南海の海岸線。火山錐がそびえ立つ劇的な背景に、人々が記念碑的に配置されています。右端に立つ男が手にするのは、一本の槍。この絵は、遠く離れた楽園の、穏やかな日常を描いたものに見えるでしょう。眩しい光に満ちた、原始的な調和の世界。

でも、実は。このキャンバスが彩られたのは、楽園から遠く離れた戦場でした。

1917年。ヘルマン・マックス・ペヒシュタインは36歳。彼は今、第一次世界大戦の泥沼の中にいます。軍務として、ひたすら地図の製図に追われる日々。わずか3年前。彼は画商ヴォルフガング・グルリットの援助を受け、パラオ諸島へと旅立ちました。そこは、彼にとっての理想郷だった。「限りない幸福感とともにそれを呼吸している」と自著に記すほど、彼はその地を愛したのです。

けれど、戦争がすべてを奪い去りました。彼は日本軍に抑留され、パラオで描いた初期の作品の多くを失ってしまいます。絶望的な戦火の記憶。地図を描くための、無機質なペン。その合間に、彼はそっと目を閉じました。

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