The Mother and Sister of the Artist
1869年
印象派家族肖像画

- 寸法
- 101.0 × 81.8 cm
- 技法・素材
- 油彩、カンヴァス
- 所蔵
- ナショナル・ギャラリー(ワシントンD.C.)
アカデミックなサロンへの、女性の私的空間からの堂々たる挑戦。自らの芸術的自律を証明しようとカンヴァスに向かった、若き画家の野心と葛藤。
✦ 見どころ(技法・色彩)
画面手前の母親は、エドゥアール・マネが加筆した大胆で素早い「黒のリアリズム」の筆致で描かれています。一方、奥の姉エドマやソファの模様には、光を細かく分割するモリゾ本来のデリケートなタッチが残されています。二つの異なる筆致が同一画面でせめぎ合う、スリリングな対比が見どころです。
✦ この絵の舞台
パリ16区の高級住宅地パッシー地区、フランクリン通りにあったモリゾ家の実家の居間です。エレガントな脚のテーブル、紫色の花が生けられたガラスの花瓶、豪華な布張りのソファなど、ブルジョワジーの格式ある調度品が描かれています。洗練された日常の空間が、そのまま絵画の舞台となっています。
✦ 時代背景
1869年から1870年にかけて制作されました。当時のサロン(官展)では歴史画や宗教画が優位を占めており、女性画家への風当たりは極めて冷ややかな時代でした。女性の行動範囲が制限される中、モリゾは私的な家庭空間を舞台に選び、自らの芸術的野心をカンヴァスにぶつけました。

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出典・参考資料
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