Resting Girl 憩う少女
1921年
表現主義水彩

- 寸法
- 44.3 × 60.6 cm
- 技法・素材
- 紙に鉛筆、水彩
- 所蔵
- 個人蔵
✦ 見どころ(技法・色彩)
下絵の鉛筆素描の上に、水で極限まで薄めた水彩が驚くべきスピード感で重ねられています。かつての攻撃的な黒い輪郭線は姿を消し、水彩の滲みと鉛筆の柔らかなブレンドによって、少女の肉体がバルト海の光の中に溶け込んでいくような感覚をもたらしています。紙の白をそのまま光の表現として残すなど、高度な水彩技術が光ります。
✦ この絵の舞台
ポンメルン地方(現ポーランド)の東部に位置する美しい漁村レーバ(Leba)です。広大な砂丘と神秘的な湖に囲まれたこの地は、第一次世界大戦後に渡航できなくなった東プロイセンのニッデンに代わり、ペヒシュタインの「第2の精神的故郷」となりました。都会の喧騒から離れ、大自然の中で休息する穏やかな時間が描かれています。
✦ 時代背景
1921年のドイツは、第一次世界大戦の敗戦によるハイパーインフレや、極左と極右の血みどろの闘争など、深刻な政治的・社会的混乱のただなかにありました。ペヒシュタイン自身も革命直後には社会主義的理想を掲げて運動しましたが、都会の醜悪な政治劇に絶望し、再び自然との無垢な合一を求めて漁村へと向かいました。

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出典・参考資料
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