Reclining nude 横たわる裸婦

1913年

表現主義
Reclining nude
寸法
81.3 × 71.2 cm
技法・素材
キャンバスに油彩
所蔵
個人蔵

✦ 見どころ(技法・色彩)

太く角張った黒い輪郭線が、女性の肉体を力強く縁取っています。写実的な正確さをあえて捨て去り、非西洋美術から影響を受けた彫刻的なフォルムを取り入れることで、内なる生命力を際立たせています。また、黄色や緑が混じり合う肌の色と、背景の鮮やかな色彩が画面の中でぶつかり合い、即興的で素早い筆致とともに、画家のあふれ出る制作のエネルギーを視覚的に伝えています。

✦ この絵の舞台

本作が描かれたのは、1913年当時のベルリンのアトリエです。ペヒシュタインは、チェロ奏者のルイーゼ・マースや建築家エーリヒ・メンデルスゾーンらが共有するアトリエに頻繁に出入りしていました。そこでは夜な夜なチェロの演奏会や建築に関する議論が交わされており、本作はそのような前衛的な芸術家たちの熱気あふれる交流の場で、キャンバスの裏面に即興的に描かれたものです。

✦ 時代背景

1913年は、ドイツ表現主義を牽引した美術集団「ブリュッケ」が解散を迎えた年です。前年にグループを脱退していたペヒシュタインは、集団の制約から解放され、独自の表現を模索していました。ドレスデンの民俗学博物館で非西洋美術に触発された彼は、翌年に控えた南太平洋パラウ諸島への旅立ちを前に、プリミティヴィスム(原始美術への傾倒)を深め、より自由で野生的な表現へと向かっていました。

✦ 鑑賞のための問い

キャンバスの裏側に描かれたこの女性は、画家に何を語りかけていると思いますか?

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