
- 寸法
- 50.0 × 35.5 cm
- 技法・素材
- 水彩、インク、ガッシュ、手漉き風格子紙
- 所蔵
- 個人蔵(ラインラント)
Embrace
1950年
水彩
✦ 見どころ(技法・色彩)
褐色を帯びた少しざらつきのある紙の上に、インクの力強い線で人物の骨格が描かれています。そこに不透明な絵の具と半透明の水彩が重ねられ、人物に彫刻のような立体感を与えています。茶色や灰色といった落ち着いた色合いを基調としながらも、インクの濃淡が劇的な影を生み出し、二人の抱擁に重厚な存在感をもたらしています。
✦ この絵の舞台
舞台は具体的な実在の場所ではなく、抽象化された精神的な空間です。簡素な幾何学的背景の中に、二人の人物が密接に抱き合う姿だけが描かれています。これは、大戦の破壊や冷戦の勃興といった外的な社会的混乱から完全に遮断された、人間関係の根源的な親密さと、魂の避難所としての空間を示しています。
✦ 時代背景
1950年のベルリンは、1948年のベルリン封鎖や1949年の東西ドイツ分断など、冷戦初期の極度な政治的緊張下にありました。ベルリン美術大学の学長を務めていたホーファーは、当時台頭していた抽象表現に対し、人間の姿を描く具象画の正当性を守るための激しい美術論争の渦中に身を置いていました。

出典・参考資料
おすすめの絵画
ほかの画家
内容に誤りがある場合は こちらからご報告ください
このサイトは reCAPTCHA によって保護されており、Google のプライバシーポリシーと利用規約が適用されます。





















